XeOF2, F2OXeN identical with CCH3, and XeOF2.nHF: rare examples of Xe(IV) oxide fluorides
XeOF2, F2OXeNCCH3, 及び XeOF2.nHF の合成及びそれらの構造特性について報告した. XeOF2は以前から報告されていたが、純化合物としては単離されていなかった。 今回、二フッ化キセノンはCH3CN溶液中で19F, 17O, 129Xe NMRスペクトルを用いてその特性を明らかにすることができた。 XeOF2, F2OXeNCCH3, XeOF2.nHFの固体ラマンスペクトルは、16O/18Oと1H/2H濃縮研究と電子構造計算の助けを借りて割り当てられた。 固体状態では、XeOF2は弱く結合した平面状の単量体であり、高分子鎖構造を持つというこれまでの推測を否定するものであった。 XeOF2の形状は、2つの自由価電子対とXe-O結合領域が三角形平面を占め、Xe-F結合領域が互いにトランスで三角形平面に垂直なT字型の形状を与える三角両錐体AX2YE2、VSEPR配置と整合的であった。 量子力学計算とXeOF2.nHFのラマンスペクトルから、この構造には酸素にH結合し、キセノンに弱いF配位したHF分子が1つある可能性があることがわかった。 F2OXeNCCH3の低温(-173℃)X線結晶構造から、Xe-O結合に対して長いXe-N結合があり、キセノンに直接結合した原子がコプラナーで、CH3CNが赤道面上で第4配位子として働く幾何学配置が明らかになった。 2つのフッ素原子はXe-N結合に向かって酸素原子から離れるように配置されている。 この構造には、結晶学的に異なる2組のF2OXeNCCH3分子があり、曲がったXe-N-C部分がXeOF2面の内側または外側に位置している。 キセノンについての形状は、結合ペアと電子ロンペアのAX2YZE2 VSEPR配置と一致し、Xe(IV)-N結合の珍しい例である。