Improved purification of native meningococcal porin PorB and studies on its structure/function
Neisseria meningitidisの外膜タンパク質PorBは孔形成タンパク質として、真核細胞に対して様々な影響を与えることが分かっている. (1)共刺激分子CD86やMHCクラスIIの表面発現を上昇させる(これらはTLR2/MyD88依存性で、ポリンの免疫増強能に関連)、(2)ミトコンドリア膜電位を調節してアポトーシス防止に関与する、(3)真核細胞に孔を形成することが明らかにされている。 外膜タンパク質である本酵素は不溶性であるため、分離には洗剤が必要であり、また他の外膜成分であるナイセリアルLOSやリポタンパク質と密接に結合しているため、分離が困難であった。 本研究では、ポリンの上記の特性を損なうことなく、エンドトキシンやリポ蛋白を含まない均質な生成物を得るための改良されたクロマトグラフィー精製法について述べる。 さらに、ポリンの活性にネイティブな3量体構造が必要であることを検討した。 また、PorB の三量体の活性は、氷上でインキュベートすることにより、非機能的な単量体へと変化することが確認された。 このことから,日常的な低温での長期・中期保存がポリンの不活性化の原因である可能性が示唆された
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