4 – 風による循環
単純な層状モデル
層状モデルにおける圧力勾配と連続の式
層状モデルの考え方
海洋循環をシミュレーションする最も簡単な方法は、海洋が均一な密度であるとすることである。 このようなモデルは鉛直構造を持たない。 1.4節で述べたように、海洋には顕著な主温度線/ピクノクラインが存在する。 鉛直密度勾配の地下での最大値はステップ関数として理想化でき、海洋循環をシミュレートする自然な方法は、主要な熱水線を界面として海洋を2層の流体として扱うことである。 下層は主熱線の下にあり、非常に厚く、主熱線より上層の水よりはるかに遅い速度で動く。 近似的に、下層の流体はほとんど淀んでいると考えることができる。 このようなモデルは、1つの活性層のみを持つものであり、縮小重力モデルと呼ばれる。 重力低減モデルの利点は、循環の第一順圧モードと主要なサーモクラインの深さを捉えることができる点である。 標準的な縮小重力モデルにもう一つ層を追加すると、2層半モデルとなり、この章でも議論される。 これらのモデルの比較を図4.1に示す。
ある意味で、縮小重力モデルは密度座標に2つのグリッドを使うだけと等価である。 同様に、多層モデルは密度座標において高度に切り詰められたモデルである。